3.ケン・ラビザ、トム・ヘンソン氏の講演会

国際ワークショップ/第2回メンタルトレーニング・サミット
「大リーグのメンタルトレーニング」の著者ケン・ラビザ博士、トム・ヘンソン博士の講演会
第45回メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会   1998.5.30 於、近畿大学  報告者:N.TAKEDA  

●あなた、なぜそのスポーツをやっているのですか? 私は15年間野球のコーチをやってきました。自分で今でもベースボールやラグビーなどのプレイを続けています。ラグビーをするときは、タックルやスクラムを組んでいる時に体の底からエネルギーが沸き上がってくるその「フィーリング」が好きです。あなた方はどうですか?

「泳いでいる時の水に浮いている感じが好き」
「スキーで滑っている時のシューという感じが好き」
「走っているときに額に輝く汗の感じが好き」・・・・

  そうです。それがあなたがスポーツをする目的ではないのですか? 1992年に水泳の背泳ぎで過去4年間負け知らずの選手がバルセロナオリンピックに出場しました。しかし彼は「勝つこと」「金メダルを取ること」にばかり集中して、なぜ自分は泳ぐのか、そのフィーリングを忘れて負けてしまいました。その後、彼は自分の原点に戻って楽なスピードで楽しく泳ぐことから再起を図り4年後のアトランタオリンピックで見事優勝しました。
 


GOAL−DREAM   
        

 目標を達成する前の最後の10パーセント
 大きな夢の実現の前に最後に必要なこと、それは
 →ASOBI(遊び心)--なぜそのスポーツが好きなのか?

   ↑
   ↑
   ↑ 

 PREPARATION
 (準備・努力)

 90パーセントの
 DORYOKU 努力、努力!!


このように選手がスポーツをするときに野球が好きだ、野球のことが好きでたまらないと言うような原点があるはずです。しかしそのスポーツを続けていく中で「試合に勝つこと」「プロ選手になりたい」「甲子園に行きたい」などの「結果」としての「夢」や「目標」が出てきて、自分がその夢や目標を達成するために準備をする。この準備が毎日の練習であり、それに対する勉強や研究でもあります。しかしその途中で何かの壁や障害(邪魔するもの)にぶち当たります。それは怪我・受験・人間関係・挫折・スランプなどであるかもしれません。その時こそ、その壁や障害を乗り越えることが必要です。そのためには、自分の夢や目的をもう一度見つめ直したり、思い出すことが重要です。それが先ほど質問した「なぜそのスポーツをするのか?」「そのスポーツのどこが好きなのか?」「プレイ中のどんなフィーリングが好きなのか?」などです。しかし、多くの選手は、これを見つめ直したり、思い出さないで、結果ばかりを考え、よりがんばり始めたり、もっと練習をするという行動をとります。また多くのコーチは「もっとがんばれ」「もっと練習しろ」「練習が足りないからダメなんだ」「根性を出せ、やる気を出せ」などという考えで、技術が足りないから体力をつけろという指導を始めます。その結果、選手は練習が義務になり、やらされている気分になり、やらなければならないというプレッシャーやストレスがかかります。そして野球が楽しくない、何で野球をやっているんだろうという泥沼に入り込んでいきます。 「結果」にばかり目がいっているときこそ、なぜそのスポーツが好きなのかという「原点」に戻ってみてください。



    夢( Dream )
       
 準備( Preparation ) ● Physical( 肉体面 ) ● Mental( 精神面 ) 
       
 邪魔するもの( Obstacles ) ●怪我、スランプ、受験など (もう一度猛練習)×
       
 夢をもう一度見つめ直す( Revisit the dream )
       
  (スポーツをするときの原点のフィーリング を思い出す。何が好きなのか?) ○        
       
 全ての準備が出来て、目標にしてきた大きな大会に臨むとき→
 (最後の最後は、結果を意識しすぎず、「遊び心」を大切にする!!。)

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