1998.5.30
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●あなた、なぜそのスポーツをやっているのですか?
私は15年間野球のコーチをやってきました。自分で今でもベースボールやラグビーなどのプレイを続けています。ラグビーをするときは、タックルやスクラムを組んでいる時に体の底からエネルギーが沸き上がってくるその「フィーリング」が好きです。あなた方はどうですか?
このように選手がスポーツをするときに野球が好きだ、野球のことが好きでたまらないと言うような原点があるはずです。しかしそのスポーツを続けていく中で「試合に勝つこと」「プロ選手になりたい」「甲子園に行きたい」などの「結果」としての「夢」や「目標」が出てきて、自分がその夢や目標を達成するために準備をする。この準備が毎日の練習であり、それに対する勉強や研究でもあります。しかしその途中で何かの壁や障害(邪魔するもの)にぶち当たります。それは怪我・受験・人間関係・挫折・スランプなどであるかもしれません。その時こそ、その壁や障害を乗り越えることが必要です。そのためには、自分の夢や目的をもう一度見つめ直したり、思い出すことが重要です。それが先ほど質問した「なぜそのスポーツをするのか?」「そのスポーツのどこが好きなのか?」「プレイ中のどんなフィーリングが好きなのか?」などです。しかし、多くの選手は、これを見つめ直したり、思い出さないで、結果ばかりを考え、よりがんばり始めたり、もっと練習をするという行動をとります。また多くのコーチは「もっとがんばれ」「もっと練習しろ」「練習が足りないからダメなんだ」「根性を出せ、やる気を出せ」などという考えで、技術が足りないから体力をつけろという指導を始めます。その結果、選手は練習が義務になり、やらされている気分になり、やらなければならないというプレッシャーやストレスがかかります。そして野球が楽しくない、何で野球をやっているんだろうという泥沼に入り込んでいきます。 「結果」にばかり目がいっているときこそ、なぜそのスポーツが好きなのかという「原点」に戻ってみてください。
夢( Dream ) ↓ 準備( Preparation ) ● Physical( 肉体面 ) ● Mental( 精神面 ) ↓ 邪魔するもの( Obstacles ) ●怪我、スランプ、受験など → (もう一度猛練習)× ↓ 夢をもう一度見つめ直す( Revisit the dream ) ↓ (スポーツをするときの原点のフィーリング を思い出す。何が好きなのか?) ○ ↓ 全ての準備が出来て、目標にしてきた大きな大会に臨むとき→ (最後の最後は、結果を意識しすぎず、「遊び心」を大切にする!!。) |
2004.1.31
メンタルトレーニング応用スポーツ心理学研究会主催
ケン・ラビザ博士の特別講演会
(「大リーグのメンタルトレーニング」の著者)
同時通訳・解説 : 東海大学、高妻容一
報告者 : 大塚高等学校陸上部 駅伝チーム監督 N.Takeda
| 大塚高校陸上部駅伝チームも参加し、3時間半にわたる貴重な講演を聴いて勉強しました。 前回、ケン・ラビザ氏が日本に来られ研究会で講演をされたのは、1998年の5月でした。 私が、大塚高校に転勤した1年目の1997年に、メンタルトレーニング応用スポーツ心理学 研究会では刊行前の「大リーグのメンタルトレーニング」の原稿を使って勉強を続けてい ました。高妻容一先生からご指導を受けながら、本当に素晴らしい本だと感動したことを覚え ています。野球にとどまらず、私が指導する駅伝に非常に役立つ内容でした。 その時は、まだ全国高校駅伝出場という目標は、叶わぬ夢でしたが、あれから6年の歳月が 流れ、チームは3度も全国高校駅伝に出場することが出来ました。 チームのメンタル強化に、「大リーグのメンタルトレーニング」は、欠かせない教科書です。 今回、ケン・ラビザ氏に再会し、私とチームの夢の第1章が、実現したことを報告することが 出来ました。ケンは心から祝福してくださいました。 チームのさらなる夢の実現のために、この講演会で学んだことを活かしていきたいと思います。 |
| Dr. Ken Ravizza Professor Division of Kinesiology and Health Promotion California State |
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ケン・ラビザ博士 カリフォルニア州立大学フルトン校の体 育科教授。アメリカのスポーツ心理学 コンサルタントの第一人者。20年前から 現場に入り、ホッケーや水球、馬術など のオリンピック選手、ネブラスカ大学の フットボールチーム、NFLニューヨーク・ ジェッツなどを指導。1985年から大リーグ カリフォルニア・エンジェルス(現アナハイ ム・エンジェルス)のスポーツ心理インス トラクターとなり、大リーグにメンタルトレ ーニングの風を引き起こした。 「Heads-up Baseball」他、著書多数 |
| Heads-Up Baseball : Playing the Game One Pitch at a Time 「大リーグのメンタルトレーニング」の原書 Ken Ravizza, Tom Hansont MASTERS PRESS社 |
「大リーグのメンタルトレーニング」 高妻容一他監訳 ベースボールマガジン社 |
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| 私とチームがケンラ・ビザ氏からいただいた直筆のメッセージ 上:今回頂いたもの 下:前回の講演会(1998年)で頂いたもの |
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※実業団に進む卒業生にメッセージを、とお願いしたら、 上のように書いてくださいました。 |
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| ↑前回(1998年に)ケンから頂いた私の座右の銘 |
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| <よい子のための英語教室> ●One day at a time 「その日、一日一日に集中する」という意味、 「大リーグのメンタルトレーニング」では one pitch at a time (1球1球に集中する)とか Hitting one pitch at a time「1球1球に集中して打つ」 のような使い方をしてる。 終わった過去やこれから先の未来に、後悔や不安を抱くことなく 目の前の今日この時、この瞬間に、集中しなさいという意 ●Make a differnce 「影響を与える」 ●Mental Game「メンタルトレーニングを活用した練習、試合、生活、 人生・・・」のこと。 ●mission「あなたがすべきこと、任務」 ●Flush it 「トイレで水で流す」 嫌なこと、不安なこと、後悔、緊張等を 頭の中から消し去りましょう、の意 |
| ケンラビザ博士を囲んで記念撮影する部員達 | ||||||||||||||
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ケン・ラビザ博士講演会の報告 2004.1.31 於 大成学院大学高校 報告者 大塚高校陸上部顧問 N.TAKEDA
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まとめ: 6年前に講演を聴いたとき、自分は、それほど深く理解していなかったことに今日気付 きました。6年前は、試合で最高の結果を出すためのメンタルのことばかり考えていま した。今回ケンが何回も何回も繰り返して強調していた言葉がありました。 それは、メンタルトレーニングは、ピークパフォーマンスを目指して、最高の心理状態を 作ることだけが目的ではないということです。 ピークパフォーマンスは一流選手ですら、10回に2回あるかないかです。 調子が悪いとき、ミスをしたとき、気分が悪いとき(feeling uncomfortable)にこそ、気持 ちの切り換えをして、気分を良くして(be comfortable)、集中力を高めること、 それが、Mental Game だということです。 私が、直筆で頂いたメッセージでも、そのことが強調されていました。 講習会の中では30秒の集中力回復練習を何回か実施しました。試合や練習中だけ でなく、生活の様々な場面で集中力が切れそうな時ほどトレーニングをしていく必要が あると思います。 講演を聴かれた方々が、日々の実践の中で、今日学んだことを活かしていかれること を期待します。 今回ケン・ラビザ博士を招待するのに、ご尽力された高妻先生、西貝先生に深く感謝い たします。 この報告の内容を無断でコピーして配布したり、営利目的で使うことを禁止いたします。 大塚高等学校陸上部 N.TAKEDA Copyright (c) メンタルトレーニング応用スポーツ心理学研究会 2004 All Rights Reserved |