メンタルトレーニングとは?今や世界各国のオリンピック選手やプロスポーツ選手が盛んに取り入れているスポーツ心理学の心理的スキルです。「スポーツ選手が技能や体力をトレーニングするように、試合場面で最高の能力を発揮できるように心理的にもトレーニングを行い、やる気などを高め、自分で自分をコントロールするようにする。」ことを目的としています。
「心・技・体」の「心」の部分を科学的にトレーニングをすることで毎日の練習で培った技術や体力を最高度に発揮し、徹底的に勝つ可能性を高めようとする方法のことです。世界の一流選手が実施しているテクニックを集めたもので、一流選手になるための本質でもあります。
旧ソビエトのスポーツに対する研究は、宇宙計画の一部として1950年の始め頃から始まりました。とくに自己統制のトレーニングや心理的自己統制の研究は、宇宙飛行士に、心理、生理的コントロールをさせるために開発されたようです。宇宙空間というストレスのかかる状況で、心拍数、体温、筋肉の緊張情緒などを意識的にコントロールする方法の修得プログラムを開発していたようです。
メンタルトレーニングの発展は、オリムピックを中心に進んできた歴史的背景があります。オリムピックの国際舞台に登場してくるのが1976年のモントリオールオリンピック前後からです。この大会での金メダル獲得数は、旧ソビエト、旧東ドイツ、アメリカの順でした。
日本をはじめとする世界各国に広く知られるようになったのは、1980年代に入ってアメリカがロサンゼルス・オリンピックで12種目にスポーツ心理学者が協力をしてメンタルトレーニングを実施し、多大な成果を上げたことからでした。その翌年、日本でもこれらの情報から、日本体育協会のスポーツ医・科学研究でメンタルトレーニングに関するプロジェクトが作られ、調査・研究が始まりました。多くのスポーツ心理学者がこの研究に関わり、関心も高まっていき、その後の研究やオリムピック選手への応用などを経て、現在に至っています。ただ、日本では研究を中心とする形で進められたため、スポーツの現場での実践と応用が盛んに行われるようになったのはごく最近のことです。アメリカのオリンピックトレーニングセンターには専任のスポーツ心理学者がおり、各チームが合宿などをする際には、指導が受けられる態勢が整っています。同様に、世界各国のオリンピックトレーニングセンターやスポーツ協会にも、専任のスポーツ心理学者やコンサルタントなどが配置され、代表チームや選手にメンタルトレーニングの指導・活用を行っているとの報告もあります。特に北米では1980年代後半から盛んになり、今では大リーグ(10チーム以上)をはじめNBA(オリムピックドリームチームでも導入)やNHL・NFLなど様々なプロスポーツで導入をされその成果を上げています。日本でもソウル、バルセロナ、アトランタのオリンピックではいくつかの種目に導入されましたが、指導する側もされた側も、満足のいく状態ではなかったようです。現在もJOCのサポートでメンタルトレーニングのプロジェクトが活動していますが、多くの国ではほとんどの種目に正式に導入されているのを横目に、まだいくつかの種目にしか導入されていないのが現状です。
最後に、1995年、福岡で開催されたユニバーシアード大会で、日本のサッカーチームがロジスティックチーム(後方支援部隊)を作り、各方面からの科学的なサポートを受け、その中で、メンタルトレーニングを積極的に導入して、優勝という大きな成果を上げたことが報告されています。サッカー界としては、世界の初タイトルだと言うことですが、この成功が今後、日本のオリンピック種目などのスポーツにメンタルトレーニングが積極的に導入されるきっかけとなってくれたら、と思うものです。
メンタルトレーニング実践のための基礎知識
心理的スキルとは何か?
やる気を高めるトレーニングであり、目標を設定したらその目標を達成するためのプロセス目標やメンタルプランが必要になります。モチベーション(動機づけ)、目標、目的の明確化。やるべきことが明確になり、自分が何をしたいのか、そのためには何をやるべきなのか、今、何をしたらいいのか、といったことが見えてくれば行動も起こしやすくなります。
セルフコントロールをするためのトレーニングであり、緊張した場面での気持ちのコントロールをしたり、サイキングアップと組み合わせて、最高のプレーができるようにする。メンタルトレーニングの最も重要なスキルのひとつです。
これが基本になければ他のテクニックが成り立たないほどの役割を持っています。広辞苑によると「くつろぐ、力を抜く、緊張をゆるめる」とありますが、スポーツで使うリラックスは、一般に考えられているものとは異なると考えて下さい。スポーツ心理学では「ほどよい緊張の中で自分をうまく操作できる状態、理想的心理状態」。つまり、リラックスしすぎないで緊張もしすぎない状態。ゾーン、フローと呼びます。
リラクゼーション四つの利点
1)セルフコントロールの方法を身につける
2)集中力が高まる
3)心が静かになりイメージ力が高まる
4)身体的な効果、生理的な効果
その方法として
ア)スマイル(笑顔):これがリラックスするための簡単で重要なテクニックです。
調子のいいときや力を発揮しているときはどんな顔をしているかチェックしましょう。
イ)呼吸法:セルフコントロール(自分で自分を統制する)をする上で最も重要。一番簡単なのは「深呼吸」です。人間の諸機能(心拍、体温、呼吸、発汗など)をコントロールしているのは自律神経系ですが、これらの諸機能で唯一自分でもコントロールできるのが呼吸です。あなたは心臓止らめれますか?体温を思い通りにできますか?体が得た情報からこれらは体が自然に調節するようにできています。暑いと汗をかき、体温調節をする。緊張、興奮すると心拍数が上がるなどです。呼吸も速くなるはずです。呼吸を調節することが心拍数にも影響を与え心理的にも重要となるのです。呼吸をコントロールすることで、心理状態も変化させることができるのです。また身体の状態でも気分や呼吸が変わるのです。(姿勢も大切、重要ということです)鼻から大きく息を吸って口からゆっくり吐きましょう。また、吸って止めて吐くとか、吐く息を長くし同時に「リラーークス」などの言葉を使って自己暗示をかけるやり方などいろいろあります。
ウ)筋弛緩訓練法:筋肉を緊張させ次にリラックスさせていく方法
エ)自律訓練法
オ)セルフマサージ
カ)音楽の利用:人間にとって心地の良いリズムである「1/fのゆらぎ」が含まれている音楽を活用する。また、この音楽を聴くとリラックスできるというものを見つけ、何度も聞いて条件付けしてしまう。気を高めるトレーニングであり、目標を設定したらその目標を達成するためのプロセス目標やメンタルプランが必要になります。モチベーション(動機づけ)、目標、目的の明確化。やるべきことが明確になり、自分が何をしたいのか、そのためには何をやるべきなのか、今、何をしたらいいのか、といったことが見えてくれば行動も起こしやすくなります。
| (3)サイキングアップ(心理的ウォーミングアップ) |
心理的ウォーミングアップ。心の高揚、自分の気持ちを高めて最高の状態に持っていくことを言います。例えば野球では円陣を組み、みんなで声を掛け合い気合いを入れるなどがひとつにテクニックです。心理的ウォーミングアップであるサイキングアップで、心がうきうきした状態に持っていくことで、心理学的にも生理学的にもやる気をだし、理想的な心身の状態を作り、自分の最高能力がいつでも発揮できるようにしようというものです。
| (4)イメージ(ビジュアライゼーション、シュミレーショントレーニング) |
新しい技術を身につける・身につけた技術を試合で発揮する・試合に向けての心理的準備をする、ケガからの回復のスピードを早める。などのためのイメージトレーニングをする。うまくプレーしているところをイメージすると、自信がつきます。また困難な状況をうまく切り抜けていく自分の姿をイメージすれば、考えられるどんな状況にも対応できると信じることができます。イメージとは、心の中に思い浮かべる像、心象、形象、姿、映像の事を言います。大切な事は実際に起こりうる場面を予測し、自分に近づけておくことです。つまり、実際のそのような場面に出会ってもあわてなくて済むように、慣れしたしんだイメージにしておくことが必要です。このイメージを作るためには、十分なリラックスが必要です。準備をし、イメージする心が、パフォーマンスの達成を可能にします。
イメージトレーニングは、身体練習に近い効果があり、何もやらないよりはかなりの効果があることは科学的にも証明されています。また、ケガをしたときのトレーニングとしては最高のものです。これは有名な話ですが、カナダの女子スキー選手は世界選手権の1ヶ月前に転倒して骨折したものの、見事に優勝をはたした、などという実例もあります。
気を散らすものを遮断し、自分がやるべきプレーに意識を集中し、最高のプレーをするためにおこなうトレーニング。ルーティーンやフォーカルポイントなどを使えばより効果が期待できる。一般的には、一所に心を集めること、心を奪われること、没頭すること、無我夢中で物事を行うこと、といった意味でしょう。スポーツ心理学では、個人差はありますが集中して何かを行うとは、心身が一体となって、リラックスし、落ちつき、不安がなく、自然なプレーが最高の状態で安定して発揮できることをいいます。
集中力の4段階 1.注意を払う 2.興味を持った注意 3.心を奪われる
4.無我夢中
ルーティーン:ある動作を行えばその人は必ずある反応を示すというある種の条件反射のこと。競技するまでの行動パターン、自分の定まったリズム、行動、流れ。集中するための儀式、プレー前の成功パターン。
(6)ポジティブ・シンキング
(プラス思考、物事をプラスの方向に変えるテクニック) |
プレーや練習での強気・プラス思考・前向きの姿勢をトレーニングする。自信をつけるトレーニングでもあり、日常生活でトレーニングでき活用もできる。態度のトレーニングと併用すれば上達やプレーの実力発揮に効果的である。
自分のおかれている状況や、その場で起こったことを、できるだけいい方向に考えよう、プラス思考にしようということです。いかなる時でも自分の能力を発揮できる精神状態を保つための自己暗示です。強気の考え方、落ち込まない考え方、プレッシャーに打ち勝つための考え方、マイナスの要因をプラスの要因に変えていく考え方です。
自分自身と話をすることであり、自分で自分に自己暗示をかけていく方法です。プラスの言葉づかいが自分の気持ちを切り替えたり、コントロールすることに役に立つし、このスキルはやる気も高める。たとえば「俺は、うまい!強い!世界一だ!そうだろう?そうだ、俺は勝てる!」と自分に言い聞かせるように、また独りごとを言うように自分と話をすることです。そして不安を打ち消し、自信を持つことが必要です。
| (8)セルフコンディショニング(自己管理、調整法) |
毎朝、起きたときの気分はいかがですか?気持ちよく快適に目覚めていますか?それとも何か重ーい気持ちと疲労感でまだ寝たいヨーという気分でしょうか?また大事な試合の数日前や前の日に、興奮、緊張してよく眠れないことはありませんか?普段から気持ちよく目覚め、気持ちよく眠ることもトレーニングです。
ア)朝のセルフコンディショニング:快適に目覚め気分良く一日を過ごすために
音楽の活用、スマイル、深呼吸、セルフマッサージ、ストッレチング、セルフトーク
散歩の活用など
イ)夜寝る前のセルフコンディショニング(寝るためのトレーニング)
試合で成功するにはその準備が必要です。試合場の下見やシュミレーショントレーニング、マスコミ対策、遠征対策、試合や練習が始まるまでの準備によってその日にできる最高のプレーを準備する。これを習慣づける(勝つ可能性を高める)ためのトレーニングです。試合で成功するにはその準備が必要です。試合場の下見やシュミレーショントレーニング、マスコミ対策、遠征対策、試合や練習が始まるまでの準備によってその日にできる最高のプレーを準備する。これを習慣づける(勝つ可能性を高める)ためのトレーニングです。
相手の考えを読んで、自分が心理的に優位に立てるようにするトレーニング。
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