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(1)スポーツのメンタルトレーニングは、スポーツ心理学の背景ががあることが基本です。
メンタルトレーニングは、スポーツ心理学という学問から生まれ、「スポーツ心理学者」と言われる専門家たちが築き上げてきたものです。
日本では、スポーツ心理学の背景のないメンタルトレーニングがあり現場での混乱をまねいています。
北米では、スポーツ心理学の単位を取得し、博士号を持ち、学会の認定された資格を持つことがメンタルトレーニングを指導する基準になっています。
1989年に、国際メンタルトレーニング学会が発足し、1991年に日本での普及を命じられた高妻(当時近畿大学・現東海大学)が、日本支部会としての「メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会をスタートしたのが1994年です。1996年には、この研究会の指導者資格(内部基準)300単位制度ができました。2008年度には、300単位・500単位・1000単位・プロ(2000単位)の基準ができています。
2000年に、日本スポーツ心理学会の資格認定制度(スポーツメンタルトレーニング指導士・指導士補)がスタートしました。
この資格は、スポーツ心理学専攻の大学院修士課程修了が基準になっています。同時に必要な単位(研修や現場活動など)を取り、資格認定委員会の審査を経て認定されます。
2006年度には、スポーツメンタルトレーニング指導士会という資格保持者の組織ができ、資格保持者のレベル向上とこれから資格を目指す人々の研修会を全国各地で開催するようになりました。
今後は、資格を持った人が専門家として活動できる状況になると考えられます。
(2)スポーツのメンタルトレーニングは、競技力向上を目的としたメンタル面の強化・準備・トレーニングだと言えます。
(3)スポーツのメンタルトレーニングは、スポーツ心理学の研究で効果があると実証された「心理的スキル」をトレーニングするということです。
この心理的スキルには、いくつかの基本的なものがあります。
・目標設定
・リラクゼーションやサイキングアップ
・イメージ
・集中力
・ポジティブシンキング(プラス思考)
・セルフトーク
・試合に対する心理的準備
・他にも
他にも
・チームワーク(チームビルディング)
・コミュニケーション
・リーダーシップ(コーチの指導法なども含む)
・シミュレーション
・その他
上に例をあげた心理的スキルやテクニックをトレーニングすることがスポーツ心理学では、「心理的スキルトレーニング」と言います。これが「メンタルトレーニング」と言われます。
残念ながら、日本では、心理的スキルトレーニングではないものをメンタルトレーニングだと紹介する人々がいます。このような誤解が少なくなることを含めて、日本におけるメンタルトレーニングのレベルの向上を希望しています。
今すぐ使えるメンタルトレーニング:選手用(ベースボールマガジン社)から引用
ステップ1 スポーツ心理テストを使用した自己分析
ステップ2 質問に答える形式の自己分析
ステップ3 メンタルトレーニングの目的や効果を理解する
ステップ4 目標設定(やる気を高めるトレーニングのプログラム)
ステップ5 姿勢で気持ちをチェックし、セルフコントロールへ
ステップ6 自分の心拍数や脈拍を確認しよう
ステップ7 呼吸法の確認とコントロール
ステップ8 音楽の利用
ステップ9 リラクゼーション(リラックスし集中するプログラム)
ステップ10 サイキングアップ(心理的ウォーミングアップ:気持ちをのせる)
ステップ11 理想的な心理状態(フロー・ゾーン・実力発揮の心理状態)
ステップ12 イメージトレーニング
ステップ13 集中力のトレーニング
ステップ14 ポジティブシンキング(プラス思考)のトレーニング
ステップ15 セルフトーク(言葉づかい・考え方)のトレーニング
ステップ16 サイキアウト(相手より精神的に優位に立つ方法)
ステップ17 セルフコンディショニング(自己調整プログラム)
ステップ18 試合に対する心理的準備(試合での応用)
コーチ用のメンタルトレーニングや親(保護者)用のメンタルトレーニングもあります。
今すぐ使えるメンタルトレーニング:コーチ用(ベースボールマガジン社)
メンタルトレーニングをより効果的に指導したりするためには、専門家による心理的サポートが必要です。研修を積んで、知識や現場研修で指導のテクニックや方法を学んだ専門家がより効果的な指導をしてくれると思います。
このようなスポーツ心理学の背景のある正しいメンタルトレーニングを理解していただくためにも、現場で活用するコーチや選手が見る目を養ってほしいと思います。そのためにも日本スポーツ心理学会が認定する資格である「スポーツメンタルトレーニング指導士・指導士補」があることを認識してください。
この資格を持った専門家のリストは、プロ・オリンピックチーム・各競技団体・各県のスポーツ組織等に送られていますので、メンタルトレーニングを導入されるチームや選手は、このリストからどこにどんな専門家がいるのかを見つけていただければいいと思います。
HP http://www.jssp.jp/ の資格の欄を見てください。
また、国際メンタルトレーニング学会(ISMTE)の日本支部会でもある「メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会」が日本におけるメンタルトレーニングのレベル向上に貢献していることも理解していただければ幸いです。
スポーツのメンタルトレーニングを理解するには、歴史的背景を確認することが大切です。詳しくは、今すぐ使えるメンタルトレーニング:コーチ用(ベースボールマガジン社)に紹介してありますので、参考にしてください。
過去の動向
1950年代より、旧ソビエからスポーツにおけるメンタル面強化が始まったと報告されています。その後、旧東ドイツや東欧諸国に普及し、1976年頃から西洋諸国に広がっていきました。
1981年にカナダのオタワで国際スポーツ心理学会(ISSP)が開催され、ここでの話題の中心がメンタルトレーニングであり、この頃から各国が研究や現場での応用を盛んに始めました。
この研究会の設立者である高妻容一は、この学会に参加し、世界的に普及が始まることを感じてきました。当時(1981−1985年)、フロリダ州立大学(FSU)に留学していた高妻は、アメリカでの普及のきっかけとなる北米スポーツ心理学会(1985年)に参加し、次の年(1986年)にスタートする応用スポーツ心理学会(AAASP)の決起(報告)を聞き、その学会に会員参加することにしました。これにより、現場での実践を目的とした「応用スポーツ心理学」(メンタルトレーニングや臨床スポーツ心理学)の世界的普及が始まりました。
同時に1989年からスタートした国際メンタルトレーニング学会(ISMTE)の運営委員・日本代表委員として、これに深く関わってきました。ここ20年の世界的なメンタルトレーニングの動向は、下記の通りです。
1984年のロスアンジェルスオリンピックでは、12種目に対してメンタルトレーニングが導入され、多大な成果をあげたことが報告されました。
1985年には、デンマークのコペンハーゲンで、国際スポーツ心理学会が開催され、メンタルトレーニング普及の波がさらに大きくなりました。
1985年には、日本体育協会スポーツ医科学研究において、「スポーツ選手のメンタルマネジメント研究」プロジェクトが作られ、日本における本格的な研究や普及が始まりました。
1986年からは、応用スポーツ心理学会(AAASP)が北米で毎年開催されています。スポーツ心理学の現場での実践が目的の学会で、毎年メンタルトレーニングの専門家が集まり、情報交換をしています。
1989年には、国際スポーツ心理学会がシンガポールで開催され、その話題の中心がメンタルトレーニングでした。その時に、国際メンタルトレーニング学会が派生し、本格的な普及が始まりました。
1991年には、第1回国際メンタルトレーニング学会がスェーデンのオレブロで開催され、世界的な普及に一段と拍車がかかりました。
1992年には、AAASPが資格認定制度をスタートさせ、専門家育成の基本ができました。
1993年には、ポルトガルのリスボンで国際スポーツ心理学会が開催され、このときの多くの話題もメンタルトレーニングでした。
1995年には、第2回国際メンタルトレーニング学会がカナダのオタワにて開催され、世界中から専門家が集まり、多くの情報交換をしました。
1996年には、AAASPが国際化され、国際応用スポーツ心理学会として、世界各国から参加者集まり、世界的規模でのメンタルトレーニングの情報交換が実施されています。
1999年には、第3回国際メンタルトレーニング学会がアメリカのソルトレイクシティーにて開催されました。
2000年には、日本スポーツ心理学会認定のスポーツメンタルトレーニング指導士・補の資格認定制度がスタートしました。
2002年には、東海大学スポーツサポートシステム:メンタルトレーニング部門がスポーツチームや選手への本格的な指導やサポートをするシステムができました。
2003年には、東海大学で、大学4年と大学院2年の合計6年で、最低6000時間の現場研修ができる、日本初の専門家育成システムを構築しました。
2003年には、第4回国際メンタルトレーニング学会がロシアのサンクトペテルブルグにて開催されました。
2003年は、第2回心理応用スポーツ学会がスペインのマドリッドで開催されました。
2005年には、資格を取得した専門家の研修制度、スポーツメンタルトレーニング指導士会が発足し、レベルの向上や情報交換が始まりました。
2006年には、スポーツメンタルトレーニング指導士会が活動を開始しました。
2007年には、スポーツメンタルトレーニング指導士会の全国研修会(メンタルトレーニングフォーラム)や各地区での研修会が開催されました。
2008年には、スポーツメンタルトレーニング指導士会の全国研修会(メンタルトレーニングフォーラム)や各地区での研修会が開催されました。
このような世界的な動向を背景として、日本でもメンタルトレーニングの普及がされていきました。本研究会の会員は、上の全ての学会に参加し、世界的なレベルでの情報を収集し、最新の情報を日本へ伝える役割をしています。
東京オリンピックの前には、心理学を応用したメンタル面強化の試みがされましたが、日本のスポーツ界にはまだ普及しませんでした。同時に根性の研究やオリンピックでの成果を背景に、日本のスポーツ界は「根性」の時代に突入していきます。
メンタルトレーニングは、日本には1985年から正式に導入されるようになりました。この年から日本オリンピック委員会(当時日本体育協会)の「スポーツ選手のメンタルマネジメント研究」プロジェクトが始まり、日本における普及が始まりました。
このプロジェクトは、オリンピックレベルを対象としていたのですが、日本のスポーツ界になかなか受け入れてもらえない状況がありました。
その後、チームスポーツやジュニア期のメンタル面強化のプロジェクトが実施され、少しずつ現場へと普及していった経過があります。
1994年に、国際メンタルトレーニング学会の意向を受けて「メンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会」が発足しました。ここから大学や高校のチームや選手たちへ広がっていきました。
特に、高校のチームや選手たちに広がり、現場でのニーズが多くなりました。
この現場のニーズが多くなるにしたがい自称専門家やビジネスとしてメンタルトレーニングを指導する人々が増え、日本スポーツ心理学会としても、このような状況をほっておけなくなりました。
そこで、2000年には、日本スポーツ心理学会が「スポーツメンタルトレーニング指導士・補」の資格制度を立ち上げ、本格的にメンタルトレーニングの研修や普及が始まりました。
2005年現在、約80名の資格保持者がいます。
2006年からは、資格保持者の全国各地区での活動や研修を進めるために、「スポーツメンタルトレーニング指導士会」が発足しました。
2008年現在、約100名の資格保持者がいます。
国立スポーツ科学センターでも、心理的サポートのできる専門家(資格保持者・指導士会)とのネットワークも構築される方向で話が進んでいます。
世界における2つの流れと日本の流れ(動向)を理解してください。
- 国際メンタルトレーニング学会(ISMTE)の流れ
- 国際応用スポーツ心理学会(AASP)の流れ
- 日本の流れ
@国際メンタルトレーニング学会(ISMTE:International Society for Mental Training and Excellence)
1989年結成 国際スポーツ心理学会(ISSP)からメンタルトレーニングを中心に研究や応用をしていこうと派生した学会です。スポーツ心理学という学問からメンタルトレーニングだけを取り上げた学会(研究や実践の情報交換をする組織)で、4年に1回の開催です。
1989年: マレーシアのフォートディクソンで決起集会が開催され、設立された。
1991年: 第1回大会をスェーデンのオレブロで開催。
1995年: 第2回大会をカナダのオタワで開催。
1999年: 第3回大会をアメリカのソルトレイクシティーで開催。
2003年: 第4回大会をロシアのサンクトペテルブルグで開催。
2008年: 第5回大会を北京で開催予定です。
●初代会長 ラーズエリック・ユネスタール博士(スウェーデン) ●二代目会長 テリー・オーリック博士(カナダ) ●三代目会長 キース・ヘンソン博士(アメリカ)
この学会では、メンタルトレーニングを5つの分野に分類しています。
- スポーツ(競技力向上など選手・チーム・コーチ・関係者の向上に関して)
- 教育(子供たちの教育や大学教員養成期間の指導者育成教育など)
- パフォーミングアーツ(芸能や音楽関係など)ステージパフォーマンス
- ビジネス(職場でのいろいろな面での向上など)
- 健康(楽しい生活をおくるためなど)
この5つの分野なども含まれる幅広い意味を持っています。しかし、最近はスポーツをパフォーミングアーツの中に含めています。
現在、日本人の会員は、スポーツの分野だけしかおらず、他の分野での専門家は、皆無の状態です。
メンタルトレーニングの定義(意味)
初期の頃の定義:1989年に結成された国際メンタルトレーニング学会設立者・初代会長であるラーズエリック・ユネスタール氏(スウェーデン)は、1982年にメンタルトレーニングを次のように定義しています。
『メンタルトレーニングという言葉は、個人の外的・内的・メンタル・身体行動や経験などをコントロールしたり、変化させることを目的とした心理学的テクニック(Psychological Techniques)に対して使われる。このメンタルスキル・行動・態度・ストラテジーの系統的なトレーニング(Systematic Training)は、「精神力( Mental Strength )が身体的な強さ (Physical Strength) と同じようにトレーニングできるという考え方を基本としているメンタルトレーニングは、「一般的」なものと「特殊」なものに分類される。」
一般的なものは次の3つに分けることができると説明しています。
▽メンタル・コンディショニング
(Mental conditioning)
▽メンタル・テクニック・トレーニング
(Mental technique training)
▽メンタル・ストレングス・トレーニング
(Mental strength training)』
最近の定義:1996年この学会の国際教育システム(国際ライセンス制度)を構築したときに、次のように定義しています。
「メンタルトレーニングとは、身体的な部分にかかわらない全てのトレーニングであり、ピークパフォーマンスとウェルネスを導くための準備である。スポーツのパフォーマンスや人生を向上させるための、ポジティブ(プラス方向の)な態度、考え(プラス思考)、集中力、メンタル、感情などを育成・教育することが中心である。」
つまり、スポーツにおけるメンタルトレーニングの基本的概念は、スポーツ心理学のテクニック/スキルを使用して、向上(競技力やその他の面も含めた)を目的として行うメンタル面(心理面)のトレーニング(準備)だという考え方です。
残念ながら、日本では、この基本的概念にない「メンタルトレーニング」が出てきて、現場を混乱させています。
A 国際応用スポーツ心理学会(AAASP:Association for the Advancement of Applied Sport Psychology)20年経過した2006年からは、AASP(Association for Applied Sport Psychology)と改名しました。
1986年結成 国際スポーツ心理学会(ISSP)の米国/北米組織である北米スポーツ心理学会(NASPSPA)から、現場での「実践」や「応用」を基本とした応用スポーツ心理学会が派生しスタートしました。
国際応用スポーツ心理学会(AAASP)では、「メンタルトレーニング(Mental Training)」という言葉同様に「心理的スキルトレーニング(PST:Psychological Skill Training)」または、「メンタルスキルトレーニング(Mental Skill Training)」という言葉が同義語として使われ、競技力向上を目的として「心理的スキル」を「トレーニング」を行うこととしてとらえられています。
アメリカオリンピック委員会の概念(ガイドライン):1982年
- 教育スポーツ心理学:競技力向上を目的として心理的スキルを指導/介入する。それには目標設定、イメージトレーニング、セルフトークなどが指導される。(選手に自分の持つすぐれた身体スキルを遺憾なく発揮するために必要な心理的スキルを獲得させることである)ここに関わる専門家は、大学院でスポーツ科学系の博士号取得や研修が必要となります。
2.臨床スポーツ心理学:うつ病、摂食障害(過食・拒食症)、ドラッグアビュースな ど一般生活から見てアブノーマル(異常)な選手達を扱う。ここに関わる専門家は、心 理学の博士号を取得し、カウンセリングなどの研修を受けることが必要となります。
3.研究スポーツ心理学:大学や大学院で研究や教育的指導をすること。
このガイドラインは、アメリカ心理学会/国際応用スポーツ心理学会/北米スポーツ心理学会でも基本概念としています。今では、世界的この考え方が普及していっています。
国際応用スポーツ心理学会(AAASP)では、スポーツフィールド(現場)での応用を中心として、スポーツ心理学の研究や応用内容を次の3分野に分類しています。
1)介入/競技力向上のスポーツ心理学(上達や勝利を目的としたもの)
2)健康のスポーツ心理学(スポーツ障害、カウンセリング、心の健康などに関して)
3)社会スポーツ心理学(チームワーク、子供のスポーツ、コーチと選手の問題など)
スポーツのパフォーマンスに関する心理的準備において、
必要な知識とはなにか?の例
基本的な心理的スキルとして、下記のようなものがあげられます。
1 リラクゼーション(Relaxation)
2 目標設定(Goal-setting)
3 イメージトレーニング(Imagery and mental rehearsal)
4 セルフトーク(Self-talk)
さらに必要な知識として
●自信(Self-confidence)
●動機づけ/やる気(Motivation)
●アローザルとアクチベーション(Arousal and activation)(感情、才能な どを喚起する、奮起させる。活発化、活性化)
●ストレスと不安(Stress and anxiety)
●集中力と注意のコントロール(Concentration and Attention control)
●逆境での処置(Coping with adversity)
この学会は、1986年から毎年北米で開催されています。
この研究会の設立者である高妻容一は、1986年から上の学会の会員となり、1993年より毎年参加し、最新の情報を収集しています。この最新情報は、研究会で内部出版している本(500ページ)にまとめています。
2005年は、カナダのバンクーバーで開催され、高妻ほか東海大学の学生たち5名が参加してきました。
2006年は、米国のマイアミで開催され、約10名が参加してきました。
2007年は、米国のケンタッキーで開催され、約6名が参加してきました。
2008年は、米国のセントルイスで開催予定です。
B 日本における考え方(日本スポーツ心理学会)
昭和60年(1985年)から始まった日本体育協会スポーツ医・科学研究の「スポーツ選手のメンタルマネージメントに関する研究」から「メンタルマネージメント」という言葉がメンタルトレーニングと同じような意味で使われてきました。しかし、外国ではほとんど使われません。
メンタルマネージメントについて
メンタルマネージメント(Mental Management)は耳新しい用語であるが精神の自己管理を意味している。スポーツ選手のメンタル・マネジメントは体力や技能のトレーニングと同様に、競技場面で最高のパフォーマンスを発揮するために必要な精神的な側面を積極的にトレーニングして精神力を高め自分で自分の精神を管理(またはコントロール)できるようになることを目指して行われるものである。
スポーツのメンタルトレーニングに関しては、「スポーツ心理学」が背景にあることを認識することが必要です。。
2000年日本スポーツ心理学会は、「スポーツメンタルトレーニング指導士」の資格制度を発足させた。これについては、別のページでで説明をします。
C本研究会の考え方
日本におけるメンタルトレーニングの普及と質の向上に貢献してきたメンタルトレーニング・応用スポーツ心理学研究会(JSMTASP:Japanese Society of Mental Training and Applied Sport Psychology)
基本的概念や分類
日本におけるメンタルトレーニングの「質の向上と普及」を目的に、国際メンタルトレーニング学会の日本支部会として、1994年7月に関西で発足しました。
研究と現場での応用をつなぐ架け橋として、スポーツ関係者全般を対象にしての情報交換の場所を提供し、日本におけるメンタルトレーニングや応用スポーツ心理学の質的な向上を目的に作られました。
研究会の目的から、「スポーツメンタルトレーニング」を使うことにしている。研究会におけるスポーツメンタルトレーニングとは、スポーツの競技力向上を目的に教育スポーツ心理学の立場から選手・コーチ・スポーツ関係者・選手の親・組織管理運営者などにメンタルスキル/心理的スキルをトレーニングさせたり、指導することを意味する。また、応用スポーツ心理学とは、スポーツ心理学のスキルやテクニックを現場で応用・活用して選手、チーム、コーチなどのサポートをしたりすることをメインに考える」としています。
本研究会では、世界の分類から下記を取り出して基本概念としている。
@ 教育スポーツ心理学: 心理的/メンタルスキルを指導するという概念
A 競技力向上 : スポーツの競技力向上に貢献するという概念
B スポーツ : スポーツの分野に焦点を絞るという概念
C 応用 : 現場での応用/実践を中心にするという概念
これ以外の概念や分類まで足を踏み入れることは、あまりにも幅が広く、困難であるという考えから、「体育・スポーツ科学系」の人間が関われる範囲までとしています。この研究会では、カウンセリングや臨床スポーツ心理学の分野には、関わらず、何かあれば、そちらの専門家にお願いするという立場をとることにしています。
スポーツ心理学を背景とするメンタルトレーニングは、本来は「メンタルトレーニングを指導できる(心理的スキルの研修やトレーニングを積んだ専門家)スポーツ心理学の専門家からの指導」を受けながら実施することが基本になります。
例えば、そのプロセスとして、講習会・個人指導などを通して、メンタルトレーニングはどんなものなのかという「紹介」、「知識」として学ぶ、練習や試合の場においての「試行錯誤とトレーニング」、練習や試合での「応用」、そのスポーツの特性や個人のレベルに合わせた「オリジナルプログラムの作成」、プログラムやスキルの「修正や洗練」、「スポーツ心理学者からの個人的なサポート」、そしてプレーでの「自動化」した心理的スキルの活用という「トレーニング」過程をへて、最低3年間は継続することが必要だと考えられている。
@:本研究会は、現東海大学体育学部助教授の高妻容一先生により発足をされました。元々は、日本体育学会の組織であるところの、大阪体育学会・体育心理専門分科会:体育心理例会(年5回開催)で許可をいだだき発足しました。
この目的は、高妻先生が海外での留学や研修で勉強・研究・実践されたものを、より現場的に活用するために研究会(情報交換会)として発足をされました。2005年現在も、日本体育学会の体育心理専門分科会の会報には、毎年活動報告をしていますので、ご覧ください。 A1996年に高妻先生が作られた研究会の内部基準(資格制度)は、メンタルトレーニングを指導したり、心理的サポートをする場合の「最低基準としての300単位」(5年以上の研修)でした。この基準は、国際メンタルトレーニング学会の理事会でも承認された経過があります。
2003年には、専門家として必要な「1000単位基準」(大学・大学院レベルでの研修)が作成されました。これは、最低これくらいは勉強して欲しいという目安であり、この基準は、日本におけるメンタルトレーニングや応用スポーツ心理学の質の向上が目的です。特に、東海大学体育学部では、スポーツメンタルトレーニングの専門家育成システムをスタートさせ、大学・大学院の6年間で、現場での研修6000時間を目標に、学生たちが研修をしています。同時に、日本スポーツ心理学会の「スポーツメンタルトレーニング指導士補」の資格を取ることが義務ずけれれています。
さらに、日本スポーツ心理学会の「スポーツメンタルトレーニング指導士」の資格取得をして、現場での活動が認定されれば「プロ」の基準が認定されます。
*この基準については、このHPのなかに記していますので、参考にしてください。
B2000年5月より、日本スポーツ心理学会において、スポーツメンタルトレーニング指導士・補の資格制度がスタートしました。本研究会は、国際メンタルトレーニング学会日本支部会ではありますが、残念ながら世界的に通用する資格は、世界的なスポーツ心理学の動向を考慮し、スポーツ心理学会の指導士制度であると考えています。しかし、この資格を取得するだけでは、専門家としての研修が絶対的に足らないと考えています。そのために本研究会では、1000単位内部基準を作りました。
研究会のメンバーの皆様は、そのあたりを鑑み、資格制度、内部基準についての発言には慎重になっていただきたいと思います。あくまでも、体育学会の流れを汲んだ、研究会であることを忘れることなく活動をして下さい。応用ですので現場での活用は多いに結構ですが、基本は、高妻先生が作られた初級編、中級編、上級編の教科書にそった内容を参考にしてほしいと考えています。また、日本体育学会や日本スポーツ心理学会および資格認定研修などにも積極的に参加してほしいと考えています。
もし、メンタルトレーニングの自称専門家やビジネスとしてメンタルトレーニングを指導される企業の方々がこのコメントを読まれたならば、日本のメンタルトレーニングの質の向上に理解をしていただきたいと強く考えています。
| 国際応用スポーツ心理学会/アメリカオリンピック委員会/アメリカ心理学会、北米ス
ポーツ心理学会/カナダスポーツ心理学会において、「スポーツ心理学」を3つの領域 に分類しています。これは、スポーツ心理学に関わる研究者や実践者の現場や研究に
関わる立場で、やるべき領域が違うことを示しています。下記のような分類は、 1982年にコロラドスプリングスにあるオリンピックトレーニングセンターでアメリカ
オリンピック委員会(USOC)の会議がおこなわれ、そこでスポーツ心理学の概念が話し 合われ、その概念化がその後のスポーツ心理学に影響をおよぼしています。その概念
/分類とは、下記の通りです。 |
(1) 教育スポーツ心理学 (2) 臨床スポーツ心理学 (3) 研究スポーツ心理学
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| この国際応用スポーツ心理学会(AAASP)は、研究者や実践者の学問的背景から、研究や応用の 分野を下記の3つに分類しています。 |
(1) 介入/競技力向上の心理学 (2) 健康心理学 (3) 社会心理学
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1998年度 国際応用スポーツ心理学会
(AAASP)
<スポーツ心理学コンサルタントのパンフレットの紹介>
報告:高妻容 一(東海大学)
国際応用スポーツ心理学会では、ひとつのオフィシャル・パンフレットが作られ、こ
の学会に関わるスポーツ心理学の紹介と詳しい概念化がされています。
「スポーツ心理学:スポーツ心理学のプロ(専門家)を選ぶ(頼む)時のガイド」
あなたは、または、あなたの指導する選手が:
▼試合で集中力をなくすこと
はありませんか? ▼試合中に自信をなくしていることはありませんか? ▼重要
な試合中におかしくなることはありませんか? ▼あなたは、競技で役に立つ何か
を欲しいと思いませんか? ▼あなたは、子供のスポーツにおける子供の経験に関
わっていませんか? ▼あなたは、あなたのスポーツや運動経験で、もっと効果的 な方法を欲しい思っていませんか?
もし、上の質問の答えが「Yes」ならば、このパンフレットに書いてあるスポーツ心
理学の効果的な情報を知るべきです。
ここ20年でスポーツ心理学は、選手、
コーチ、親、そしてマスコミカラの注目をあびるようになりました。たとえば、下記
のような例について考えてみてください。
多くの一流プロ・アマチュア選手
たちが、スポーツ心理学のプロ(専門家)に指導を受けるようになっています。その数
は、ますます多くなってきています。
高校や大学レベルで指導するコーチたちは、スポーツ心理学のプロ(専門家)に依頼し
て、自分谷の指導する選手たち対して、パフォーマンスに影響をおよぼす、チームの 試合に対する準備、チームワーク、コミュニケーションなどのテクニックの指導を受
けさせるようになりました。
大学のアスレティクデパートメント(スポーツ課・学生部)では、選手のライ フスキ
ル向上や学生-選手としてのいろいろな問題を解決するためにも、スポーツ心理学の プロ(専門家)を雇うようになりました。
トレーニングの専門家、アスレチックトレーナー、子供のスポーツディレクタ ー、 そしてスポーツ心理学者たちは、スポーツ心理学の知識や運動を促進する
テクニッ ク、リハビリを手助けするテクニック、コーチ教育、自己有能感を高 めるテクニッ ク、チームワークをよくするテクニック、そしてプログラムを効
果的にするテクニ ックを使います。
このパンフレットは、「スポーツ心理学とは何か?」、「 なぜ、人々がスポーツ心理
学のプロ(専門家)を必要としているのか?」、「スポーツ心理学のプロ(専門家)が何 をするのか?」、「またどうしたらライセンスを持ったスポーツ心理学のプロ(専門家
)を見つけることができるのか?」などを紹介しています。 |
スポーツ心理学とは、スポーツ・運動・身体活動
におけるパフォーマンスや参加によって影響をする/影響を与える行動要因の研究で す。また日常生活を向上させる知識の応用です。
スポーツ心理学のプロ(専門家)は、人生を通しての個人の向上や幸せを向上させるス ポーツ・運動・身体活動にいかにして関わるかに興味を持っています。
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| なぜ、人々はスポーツ心理学
のプロ(専門家)を必要とするのか? |
パフォーマンスを向上させる:これがスポ ーツ心理学のプロ(専門家)のコンサルティング(心理的サポート)に対する最も多い理由です。
試合のプレッシャーに対処する:どんなレベルのスポーツ選手も試合において
のプレッシャーに対処するための手助けを求めています。プレッシャーは、親やコー チの期待同様に選手自身のパフォーマンスに対する期待から生じてきます。
子供のスポーツ参加者の経験を積ませる:子供のスポーツ組織は、子 供たちに
いかにして満足感を与えるか、健康を促進するためのコーチの役割、そし て参加者の楽しみといった内容をコーチに指導して欲しいなど、コーチの教育のため
にスポーツ心理学のプロ(専門家)を頼みます。
ケガをしたあとのリハビ
リを助けるためのスポーツ心理学:ケガをした選手たちは、ケガをして練習がで きない、理学療法を受ける、痛みとの戦いなどに対する対処法を求めています。
練習のプログラム作成の手助け:人々は、スポーツ心理学のプロ(専
門家)からのサポートをうけることで、やる気を高めたり、トレーニングに関するい
ろいろなことを手助けしてもらいたいと考えています。
日常生活や人生におけるチャレンジを促す手助けをしてもらうこと:個人的な
問題に関して、対処し、効果的なトレーニングやパフォーマンス発揮ができるよう に。人々は、スポーツ心理学のコンサルティングが人生での満足、実績を作る、タイ
ムマネージメントなどにも役に立つことを認識します。
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| スポーツ心理学のプロ(専門家
)が、どんなサービスをしてくれるのか? |
スポーツ心理学のプロ(専門家)は、専門知識と経
験を生かしていろいろなサービスをしてくれます。そのサービスの例としては、
▼スポーツ、運動、個人やチームの活動、そして組織における心理的な要因に
対し ての情報を提供します。たとえば、運動をやること、コミュニケーション、チームワ
ーク、プログラム作成、評価などについてです。
▼スポーツのメンタル面、
行動、心理社会、感情のコントロールなどを指導することができます。たとえば、リ ラクゼーション、集中力、セルフトーク、イメージトレーニングなどの項目です。
スポーツ心理学のプロ(専門家)で、特別な訓練/教育を受けライセンスを持っていれ
ば、心理的問題の診断やトリートメント(鬱・落ち込み、摂食障害、ドラッグアビュ ースなど)、夫婦や家族の療法、心理テストの管理や説明などの、特別な臨床サービ
スをすることもできます。
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| スポーツ心理学のプロ(専門家
)がどんな役割を果たすのか? |
スポーツ心理学のプロ(専門家)は、カウンセリン
グや臨床心理学も含めた「スポーツ科学の教育」(体育・スポーツ科学系)を受けてい ます。または、スポーツ科学の特別な教育を含めた「心理学の教育」(心理学系)を受
けています。
スポーツ心理学のプロ(専門家)は、実践者としての多種多様の教育とトレーニングを
基礎としています。あるプロ(専門家)は、研究を中心にしていますし、あるプロ(専 門家)は、スポーツ心理学を教育(指導)する立場を中心にしています。一般的に、ス
ポーツ心理学のプロ(専門家)は、大学で教鞭・研 究をしていますが、その一方で、 コーチ・選手・スポーツ関係者に対しての指導やサポートなどをして関わっていま
す。スポーツ心理学のプロ(専門家)は、教育にたづさわり同時に、スポーツ・運動・ 身体活動における向上を促進させたり、ひとつの手段としてプログラム化したりして
います。
他にもスポーツ心理学のプロ(専門家)は、スポーツ・運動・身体活動の向上
や楽しみに対する概念や原理を使用します。また彼らは、教育的な役割/カウンセリ ングの役割としてサービスをし、幅広い層のスポーツ関係者をコンサルトします。
|
| 誰がライセンス(登録)を持っ
たスポーツ心理学コンサルタントなのか? |
スポーツ心理学のコンサルタント(プロ:専門家 )は、特別なトレーニング受
けライセンスを取り国際応用スポーツ心理学会やアメリ カ心理学会に登録をされています。また彼らのことを「スポーツ心理学者」と呼ぶ場
合もあります。もしあなたがスポーツ心理学のプロ(専門家)のサービスを受けたいと
考えるならば、国際応用スポーツ心理学会(AAASP)かアメリカ心理学会(APA)のような プロの組織にたずねるとよいでしょう。
国際応用スポーツ心理学会のライセンスを取ったスポーツ心理学のプロ(専門家)は、
毎年増加しています。これらのプロ(専門家)は、「国際応用スポーツ心理学会に登録 された/ライセンスを持ったコンサルタント」として、最低限のスポーツ科学と心理
学の教育や実践者としてのトレーニングを受けています。もちろん彼らは、継続教育 を受けて新しい情報やトレーニングを続けて受けなければなりません。国際応用スポ
ーツ心理学会のライセンスは、スポーツ心理学のプロ(専門家)のプロ(専門家)として の基準(質)を高めたり維持 することにあります。またスポーツ関係者に倫理的な指
導のサービスをすることもしています。
あるスポーツ心理学のプロ(専門家)は、アメリカオリンピック委員会
(USOC)に登録してあります。彼らは、オリンピックチームやナショナルチームに対し てサポートをしてもいいというライセンスを持っています。スポーツ心理学のプロ
(専門家)は、必ず、「国際応用スポーツ心理学会(AAASP)」と「アメリカ心理学会 (APA)」に登録されたライセンスを持っていなければなりません。
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| どうしたらスポーツ心理学の
プロ(専門家)を見つけることができるのか? |
口コミ:スポーツ心理学のプロ(専門家)に
コンサルテーションを受けたコーチや選手に、どんなサポートを受けたのか? どんな サービスをしてもらったのか?誰にコンサルテーションをしてもらったのか?を聞きま
しょう。
あなたの住んでる町の大学に聞く:多くの大学がスポーツ心理学のプログラム
を持ち、コースを開講していたり、プロ(専門家)を養成するプログラムを持っていま す。また大学のアスレティクデパートメント(スポーツ課・学生部)にもライセンスを
持ったプロ(専門家)が増えています。
国際応用スポーツ心理学会、アメリカ心理学会のディビジョン47(スポー
ツ心理学部門)、アメリカオリンピック委員会のスポーツ心理学登録係に聞く: 上の組織に聞けば、もっと詳しい情報をもらうことができるでしょう。このパンフレ
ットの最後に、その住所や連絡先が書いてありますので参考にしてください。
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Certified Consultants, AAASP APA Division 47
(Exercise & Sport Psychology) APA Division Services American
Psychological Association 750 First St. N. E. Washington, D. C.
20002-4242 TEL: 202-336-6197 TEL: 800-374-2721
USOC Sport
Psychology Registry United States Olympic Committee USOC Sport Science and
Technology 1 Olympic Plaza Colorado Springs, CO 80909 TEL:
719-578-4516
このパンフレットは、国際応用スポーツ心理学会組織委員会とアメリカ心理
学会ディビジョン47(運動・スポーツ心理学部門)教育委員会が編集したものです。 |
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